肛門の病気
内痔核(いぼじ)、痔瘻(あなじ)、裂肛(きれじ)が
3大肛門疾患といわれていますが、その他にもいろいろな
症状で悩んでいられる方が大変多いのがおしりの病気です。
肛門が痒い、ただれる、しまりが悪い、いつも強い痛み
があるがどこへいっても異常なしといわれる、
おしりにへんなものができてしまったなどなど。
また、人にはいえない病気とか、はずかしい病気という
先入観をもたれ、病院へ行く足もためらいがちになって
しまうという方が多いようです。
肛門の悩みは、迷わず専門の肛門科で診てもらうことが
最も重要です。的確に診断し、bestな治療を受ければ
症状を悪化させることなく早く治すことができます。
なかにはこわい悪性の病気もあり油断は禁物です。
けっしてはずかしがらず気軽にどんなことでもご相談
ください。
増え続ける炎症性腸疾患(IBD)
炎症性腸疾患(IBD)と言われる免疫異常による消化管の慢性炎症を起こす病気は、主に潰瘍性大腸炎やクローン病が2大疾患です。これらは年々増加傾向にあり、現在、日本では潰瘍性大腸炎が約22万人、クローン病が約7万人いると推定されています。便に血が混じる、下痢が続く、腹痛を起こしやすいなどの症状があった場合は、内視鏡検査をお勧めします。また、10代、20代の方で痔瘻になるような場合は、クローン病である可能性も高いと言われていて精査が必要です。当院では、IBD診断・治療指針に基づき、正確に診断し、病勢に応じた外来でできうる限りの治療を心がけています。
【当院で使用している薬剤】5ASA製剤(内服・座薬・注腸)、ブデソニド(内服・注腸)、ステロイド(内服)、免疫調節薬、抗インテグリン抗体製剤、抗TNFα抗体製剤、IL12/23抗体製剤、IL23抗体製剤、JAK阻害剤
増え続ける大腸癌
従来、日本人には胃癌が最も多く、大腸癌は欧米に比べ
るとむしろ少ない病気でした。
しかし近年大腸癌は急激に増加しており、
癌死亡者数の女性第1位、男性第2位を占めております。
このように増え続けている大腸癌ですが、かなり進行して
くるまでなかなか自覚症状がないことも少なくありません。
またご自分では痔だと思っていたとおっしゃる直腸癌の方
が多いことも特徴です。
一般に大腸癌を発見する方法のひとつとして便の中の
血液反応を調べる便潜血検査があります。
検診にて便潜血反応陽性と指摘された場合は特に症状が
なくとも、必ず大腸の精密検査をお受けになることを
お勧めします。
過敏性腸症候群
いつもお腹がごろごろする、おならがですぎて困っている、便秘が治らない、下痢や便秘を繰り返している、
すっきりしない、肛門の痛みも伴っている等々、
こういった症状で悩んではいませんか?
腸の器質的な異常がなくとも機能的な異常をきたす
ことにより、こうしたさまざまな症状を呈する病気を
過敏性腸症候群といいます。
じっくりとお話を聞き、必要に応じた検査を行い、
その人それぞれにあった薬を処方し、
経過をみながら治療をすすめていきます。
大腸内視鏡検査